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気を付けよう!冬の食中毒

急に腹痛や下痢、嘔吐の症状が出たことはありませんか?
そんな時に疑われる一つが【食中毒】です。

意外にも食中毒が一番多い季節は冬。じめじめした梅雨や暑い夏よりその発生率が高いのです。
年間の食中毒の患者数の約半分はノロウイルスによるものですが、うち7割は11月から2月に発生するなど、この時期の感染性胃腸炎の集団発生例の多くはノロウイルスなどによると考えられます。

食中毒は飲食店で食べる食事だけではなく、家庭の食事でも発生します。
この時期に予防するポイントや、なってしまったときの対処法を知り防ぎましょう。

 

1.食中毒の原因

食中毒を引き起こす主な原因は【細菌】と【ウイルス】です。
冬場に多いのはウイルス性が多く主に食べ物を通じて体内に入ると、人の腸管内で増殖し、食中毒を引き起こします。

また、ウイルスは低温や乾燥した環境中で長く生存します。

 

2.感染性胃腸炎(ノロウイルス)などの主な症状

原因となるウイルスには

  • ノロウイルス
  • サポウイルス
  • ロタウイルス
  • アデノウイルス

などがあります。

手指や食品などを介して口に入り、ヒトの腸管で増殖し、おう吐、下痢、腹痛などを起こします。

特別な治療方法はなく、つらい症状を軽減するための治療(対症療法)が行われます。

 

3.感染経路

完成経路は、感染患者の糞口感染と汚染された水や食品からの食品媒介感染です。
感染した人が十分に手を洗わず調理すると食品が汚染され、それを食べた場合に感染します。

さらに、便やおう吐物の不適切な処理や、処理後の不十分な手洗いにより、手や環境中に残ったウイルスが体内に取り込まれ感染することもあります。

 

4.ノロウイルスによる食中毒になった場合

下痢、嘔吐、発熱など食中毒と思われる症状が見られた場合には無理をせず、医療機関にかかりましょう。
感染していた場合職場に行ってしまうと、多くの人に二次感染を起こしてしまう事もあります。

また症状があるときは、なるべく食品を直接扱う作業をしないことが大切です。

 

5.食中毒を防ぐには

つけない=洗う・分ける

手にはさまざまな雑菌が付着しています。
食中毒の原因菌やウイルスを食べ物に付けないように、必ず手を洗いましょう。

 

増やさない=低温で保存する

食べ物に付着した菌を増やさないためには、低温で保存することが重要です。
生鮮食品やお総菜などは、購入後、できるだけ早く冷蔵庫に入れましょう

なお、冷蔵庫に入れても、細菌はゆっくりと増殖しますので、早めに食べることが大事です。

 

やっつける=加熱処理

ほとんどの細菌やウイルスは過熱によって死滅しますので、お肉は中心までよく焼きましょう。
中心部を75℃で1分以上加熱することが目安です。肉魚は勿論ですが野菜も過熱すれば安全です。

また布巾やまな板、包丁など調理器具にも菌は付着します。
特に肉魚や卵を使った後の調理器具は洗剤でよく洗ってから熱湯をかけて殺菌しましょう。

 

持ち込まない=健康状態の把握・管理

食品そのものに対する防衛だけでなく、自身での防衛も必要です。

日ごろから健康管理や状態の把握を行い、嘔吐、下痢の症状が出た場合、調理は行わない様にします。

 

ひろげない=手洗い、定期的な消毒・清掃!

トイレの後や、調理・食事の前には、石けんと流水で十分に手を洗いましょう。

また、布巾やまな板、包丁などの調理器具は、洗剤でよく洗った後、熱湯消毒を定期的に行いましょう。
さらに便やおう吐物を処理する時は、使い捨て手袋、マスク、エプロンを着用し、処理後は石けんと流水で十分に手を洗います。

一度使ったタオルは水分がついて菌が増えやすい状態です。
せっかく洗ってもまた手に菌がついてしまうことがありますので、こまめにタオルを替えるように心がけましょう。

 


 

新型コロナウイルス感染症の流行で、アルコール消毒液による手指消毒をされることが多くなっていますが、ノロウイルスにはアルコール消毒はあまり効きません。
そのため、石けんでの手洗いがいちばんの予防法。正しい手洗いを心がけ食中毒を防ぎましょう。

 

参考文献

厚生労働省:食中毒の原因 予防対策リーフレット

政府広報オンライン:食中毒予防の原則と6つのポイント
ノロウイルスに要注意!感染経路と予防法

消費者庁:vol.578 アルコール消毒に頼りすぎないでロウイルスによる感染症や食中毒に注意!

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