SAKURA池袋センター

実習を通してより明確に課題に気づく

 

就労移行支援事業所では企業での体験実習に積極的に参加しています。
企業へ体験に行くことで、働くために必要な課題がより明確になったり、強みを知るきっかけなったりします。
そして、就労移行事業所での訓練中には見えない部分が見えてくる場合があります。

今回は、企業実習に参加し、自分自身の課題に気づくことができた方についてご紹介します。

 

発達障害(自閉スペクトラム症)Aさんの事例

約1年半就労移行支援事業所で訓練をしていました。
特に突発的な変更があると、心構えができずに、疲れやストレスとして表れやすい所がありました。

今回の実習内容は、接客・商品の整理・掃除がメインの仕事をやらせていただけることになりました。
実習先の店長さんは、さまざまなお仕事を試して自分に合うものを業務内容に入れようと考えてくれていました。さまざまな内容のお仕事をお願いするということは、変更が多くなることもお話をしてくださいました。

実習を行っていくうちに、作業内容に変更があることで少しずつ

「このやり方で合っているのかな…」
「さっき、覚えたこととまた違うことを覚えないといけないな…」

など少しずつ不安感が増えて気持ちが落ち着かなくなる状態を、どうにかして落ち着かせようとしていました。

「頑張ってやっているつもりなのに、伝わらないな…」とも感じるようになりました。
このままでは、いけないと思い就労移行の職員と面談をしていくうちに、変更が多いことで少しずつ不安や心配から疲れが残ってしまっている自分に気が付きました。

どんな状況の時にどんな困り事があったのか、その時どのような気持ちになったのか、気になったことを整理していきました。

 

どんな困りごとがあったのか?

① 自分が業務をやっているときに指導者に細かい部分を指摘される
② 昨日の指示と今日の指示が違うから統一してほしい
③ 明日やることを今日中に教えてほしい
④ 複数のことをいろいろ説明されてもわからない

 

その時の感情は?

① 自分はやっているのに、指摘が多い・・・怒り+認めてもらいたい
② 昨日と今日同じ業務だと思っていたのに、気持ちが追い付かない・・・イライラ
③ 事前に分かっていれば安心して取り組めるかもしれない・・・焦り
④ 頭の中で覚えられないしメモも取るのに時間がかかってしまい何から手を付けたらよいかわからない。・・・不安

 

お話をしながら整理してみると、業務指示を指摘や変更と捉えているのではないか、ということが見えてきました。
そこで、実習先の担当者様と話し合いの場を持つことにしました。

話し合う中で、

・仕事では、もっとこうしてほしいといった指示は業務指示や提案であること
・毎日違う仕事なのは、どのような仕事が向いているのか確認してくれていた

 

ということが分かりました。誤解であったことが分かり納得して実習を続けました。

また、「複数の事を色々説明されても分からない」という困りごとに対しては、1つずつ説明していただくようにお願いしました。
「明日の仕事内容」は、自分から担当者に聞きに行って教えてもらうことにしました。
配慮もしていただきながら、最終日まで実習を続けることが出来ました。

 

今回の実習を通して、

・自分の捉え方に課題があったこと
・話し合うことの大切さ

 

に気づくことが出来ました。

もっとこうしてほしいといった業務指示は、指摘ではなく、業務の効率化を図るためやスキルを向上させるための改善案でもあります。まずはやってみようと思うことが、前向きな行動に繋がります。

Aさんのように、実習を通して自分の課題が明確になると、対応策や配慮事項も明確になり、次に繋げていく事ができます。
実習では、課題だけではなく「自分の強み」もより明確にすることができます。「自分の強み」についても考えていけると、今後の職種選択の幅も広がっていくと思います。

就労移行支援事業所での訓練は、事業所内の訓練だけではありません。県や市、企業等から受注して実際の仕事を行う生産活動の機会(お仕事を頂いて対価を得る経験)や体験実習の機会を取り入れながら訓練を行っておりますので、そういった研修を通して自分に合った職場環境や職種を一緒に考えていきましょう。

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